プロダクトマネージャー ラビード・レイブ
リモートアクセスマーケットとは、攻撃者が侵害したウェブサイトやサービスへのアクセス認証情報を自動売買する市場です。そしてその手軽さゆえに、攻撃者にとっては絶え間なく生成される大量のビジネスチャンスをいつでも購入できる場所となっています。組織のネットワークへのアクセスをサービスとして購入できるということは、不正行為に必要な技術的ハードルが下がるということであり、その結果、組織がランサムウェア攻撃やカードスキミングなど、一連のオンラインの脅威にさらされるということにつながります。
今回のブログでは、KELAが追跡・監視しているリモートアクセスマーケットでも、特に有名な存在となっている「MagBo」について考察します。MagBoは様々な点でその独自性を打ち出していますが、なかでも取り扱い商品数が大きいことが特徴といえるでしょう。同マーケットは2年にわたるその操業期間において、侵害したウェブサイト約150,000件へのアクセス(その大半は侵害したサーバーにインストールしたWebシェルマルウェアへのアクセス)を売買しており、そのなかには世界中の金融機関、政府組織、重要インフラストラクチャーのウェブサイトも含まれていました。KELAは、MagBoやその他のリモートアクセスマーケットについての洞察を得ることが、防御する側にとって極めて重要なインテリジェンスフィードになると提言します。